けいあんの御触書

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ローストホースの馬鍋の美味さを書き留めねばならない

 ローストホースで馬鍋が始まりましたが「食べたいなー」という顔をしていたからかお誘いをいただきまして行ってまいりましたよ。いやー、馬は美味いなぁ……

 なるべく頑張って文章書きましたけど、飯テロ写真ばかりになってしまう事をお許し下さい。

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 お皿がいつもと違う!これだけで興奮してしまうのはローストホース民ならではかも。いやが上にも期待が高まります。

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えんどうのスープ
 えんどう豆の味・風味が濃縮されているのですがやわらかい味に仕上がっていて、上品さの中にあふれる攻撃的な旨味が舌をガッツンガッツン刺激してくるのです。丼で飲みたいやつ。

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寿司
 小さい頃に寿司であたった影響で、今でも海鮮系の寿司は食べられないのですが、こちらの寿司が食べられるのは、馬肉を活かすような感じでシャリ部分の酸味が抑えられているから。お米に優しく包まれながら馬肉の旨味が渾然一体となっているのです。

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木の芽和え
 春の雰囲気。馬肉の甘みと木の芽の爽やかさが相まった所に訪れる山椒の刺激。1つの皿で色々な食感・味・風味が感じられました。

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刺し身
 丁寧な下ごしらえや味付けで、魅力的な部分の強調や意外性を引き出してきてくるのが刺し身ゾーン。計4皿、部位によって歯ごたえ・味が変わるのはもちろんですが、合わせてくる食材によって違ったハーモニーを奏でてくれるわけですよ。上の写真群では2枚目の右下にあるのがそれ。桂剥きした大根で馬肉巻いてからすみ載せてとか(もちろん一緒に巻かれている食材もある)どういう思考回路を経ればこの組み合わせが思いつくのか!という感じなのだが、食べると美味いのである。ちゃんと馬肉の味がする、大根の味もする、からすみも良い味がする、だが「けものはいてものけものはいない」絡み合ってそれぞれを高めあっているのです。

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ユッケ
 もう何回も行っている自分は見慣れたものですが、写真だけだとそうだとはわからない馬ユッケ。上にかぶさっているものは卵をエスプーマしたもの。ふわっふわな卵が馬肉に絡みついて素晴らしい味わいに昇華するのですが……今回はエスプーマされた卵に鰹出汁がかかっていました。前回のユッケはトリュフ(その場で削る)で完封負けしていただけに、鰹出汁であれに勝てるのか……などと少しでも疑問に思った自分が馬鹿でした。「うっわ、鰹出汁うっま。なぜこの組み合わせが思いつくのか!(通算n回目)」とこれまた完封負け。「ローストホース is GOD.」と改めて思わされる一皿でした。

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馬クリームコロッケ
 揚げ物といえば天ぷらが多いという印象だったのですが……今回はコロッケでした。クリームコロッケなんですけど、クリームがクリームなんだか馬肉がクリームなんだかよくわからない感じで口の中でほどけていったわけですよ。素材を活かすって言い回しがありますけど、持っている味を引き出すためにこんな方法があるのか!って感じの食べ物でしたね。なんで1個しか食べられないのか……

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鬣軍艦とパテ
 おなじみの鬣をたっぷり載せた軍艦は、これ以上の食べ方があるのかと思ってしまうぐらいのベストマッチング。鬣も一流品なんですけど、それを受け止める海苔が風味も味も強いんですよ。でも鬣を食ってない。互いに互いを尊重しあって高めあっているのがこちらの軍艦巻きなのです。
 そしてもう1品は……パテ。なんか仔馬で取れるものなのに、ごく稀にある大人でも取れるレアなやつを調理しちゃったらしいです。乗っているのはいちご、味の想像つかないでしょ。つくわけないんですよ、これ。食べた直後から未体験の美味さに驚かされ続けるんです。食べたらなくなっちゃうのなんとかならんですかね、本当に。

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トマト煮
 馬肉をトマトで煮たと。見た目はミートボール的な感じがしますが、ソースはトマトの旨味が濃縮されていますし、馬肉の塊はその旨味を吸い取って新たな次元の味を提供してくれるわけですよ。一切れ……一ほぐれでご飯1杯ぐらい食べられそうな美味さでした。

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 本日の主役、鍋に到達です。すっぽんベースのスープはそのままでも美味しいのですが、これで馬肉をしゃぶっちゃうわけですよ。

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 最初の肉は3セット分、そのまま、(直上の画像奥の)ねぎと一緒に、薬味と一緒にと3種類の味わいを楽しみます。そのままだと肉の旨さがダイレクトに伝わってくるのですが、ねぎと一緒だと食感・味のコントラストで別の美味しさが、薬味と一緒だとねぎの時とは違う刺激的な風味と味わいが感じられて、同じ肉なのになにこれすごい。そして薬味類もちょーすごい、そのままでも一品で良いレベル。残った薬味はこの後も要所で使われ軽い争奪戦になりました。

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 野菜!エリンギちゃんをゆっくりスープにくぐらせている間に葉物をしゃぶしゃぶ……葉の部分と芯(茎?)の部分で味わいが違うのは当然だけど、どっちも美味美味。豆腐……豆腐自身がしっかりしているだけにスープはそれほど吸わないのですが、軽く温まった所で大豆の香り・旨味がふんわり引き立ちスープとも合う合う。そしてゆっくり浸かっていたエリンギくん登場。元から持っている汁に染み込んだスープが綺麗に混ざり合うの。普段食べている焼きエリンギでは圧倒的肉汁(あえてこの表現)でエリンギの力を見せつける感じですが、鍋のエリンギは包容力も見せるわけですわ。すげえぞ、エリンギ。

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 鍋に馬の旨味をどんどん入れていくための肉3皿。最後のが運ばれてきたときにみんな笑っちゃいましたよね、「無限しゃぶしゃぶじゃん、これ」どうみても有限なんですが、これまでが少しずつ食べていっていただけに、この量を与えられたら夢のようなしゃぶしゃぶ体験が出来ちゃうわけですよ。いやー、凄かった。

f:id:kei-an:20170429195410j:plain お肉を食べ尽くしたあと、調理場の方に鍋が運ばれていきまして、出てきたのがこれです。美味しいの間違いないでしょこれ。ご飯がスープをしっかり吸っていて、そのスープも馬の旨味を吸っていて、それでいて味がかち合わない。何度も書いていますけど、味が喧嘩しあわないずにちゃんと1つの料理になっているのが良いのですよ。1+1が間違いなく2を超えてくるのがローストホースなんだよなぁ。

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たけのこご飯もちょっとだけ頂きました。すっごい薄味の仕上がりだからこそ感じられるたけのこの風味・味。今年、家の周りではたけのこが不作で良いものが少ないと言われていて、実際良いものが届かなかった(普段は「はね物」をいただいています)のに、良いたけのこが食べられるとは思っていませんでした。

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デザート
 いつものかき氷ですけど、いちごが乗ってる、求肥がちらしてある、あんこテイスト……いちご大福だー。一緒に食べるとひんやりないちご大福。ふわっふわな氷は口の中ですぐに溶けちゃうし、求肥はフニャッとした、そしていちごはしっかりとと、三者三様の歯ごたえのコントラストも面白いのです。しかしこんなに美味しいかき氷なのにこの日に限って減りが鈍い……それまでのボリュームが凄かったので仕方ないよね。まあペースが遅いだけで(他の卓よりはそれでも速い)、余裕で食べきっちゃうんですけど。


 という感じで馬鍋コースでした。ちょっとお高いですけどそれだけの価値は間違いなくある(というか16200円でも安くね?)って思うぐらいでした。あのローストホースで1日1組だけと狭き門なのですが、また食べる機会があると良いですなぁ。