けいあんの御触書

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かけ算の順序についての自分の考えをまとめてみた

かけ算の順序問題については何度も繰り返して話題になりますが
「どのような意図で式を立てたのか?」という点を意識して
語っている例が無視されがちなのが残念ですし、
「意図すら無い」という例がある事を知らずに
語られてしまう例が多かったので、
順序問題についての自分の考えをまとめてみました。

(問題)
 赤青黄白黒の計5枚の色紙を買いました。どれも一枚3円でした。いくらでしょう?

もし上の買い物をしたレシートが下の左側だったら
「あれっ?」って思うはずで、右側なら自然だと感じるはずです。

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小学校2年で習うかけ算では 3+3+3+3+3 を 3×5 にしましょうと習います。
ですから立式する時には 3×5 を自分は推奨したい派です。

もし上の問題で 5×3 と書かれた場合には自分は少し身構えます。
間違いとかではなく、問題文をちゃんと理解して
式を立てたのかがわからないからです。
上の問題文で 5×3 という式を立てた子が
「3+3+3+3+3 で 5×3 にしました」と言えるかというと……

もちろん 3×5 と書いてあるから手放しに正解と言えるわけではないです。
順番を変えた事で 3+3+3+3+3 を意識して立式した可能性が
高まっただけで本当にそのような思考を経て導出したかわかりません。
本来は立式の意図まで問うてあげれば良いのでしょうけど
筆記テストだとなかなか難しいですよね。
(上の例なら 3+3+3+3+3 = 3×5 と書かせる誘導も出来ますが
 数が大きい計算では現実的でなくなります)
もちろん 5×3 と書いた場合でもきちんと説明が出来たのであれば
それは「間違いじゃないよ」と認めてあげてほしいです。

ただ繰り返しになりますが、小学校で習うかけ算は足し算の短縮形です。
ですから 3×5 と 5×3 のどちらでも結果は変わらないですが
伝わりやすさに違いがあると理解してほしいです。

また「立式の意図が読み取りづらい問題」とは別にある
「問題文の数字を組み合わせて式を作ってしまう例」があります。
上の問題例では 3+3+3+3+3 でも 5+5+5 という考えでもなく
問題文に出てくる「5」と「3」という数字をかけてしまえば
それっぽい数字になるという感覚で立式してしまう例です。

そんな馬鹿な……と思われるかもしれませんが、
割り算を使う問題では良くそういう例が良く見られます。
例えば「3個を6人で分けると1人いくつ?」という問題に対して
6/3と答えてきた子に理由を聞いてみると
「整数になるからこういう式にした」「6の方が大きいから」は
まだ理由を言おうとしているマシな方でして
「なんとなく……」という例も少なくありません。

意図して式を立てているのではなく、問題文にある数字を
適当に使って立式している子がいるという事実に関しては
ネット上で議論している人の多くがこの事を知らずに
かけ算の順序問題を議論してしまっているように思います。
そもそも「こどもたちが必ず意図を持って式を立てている」
という前提がそもそも間違っている可能性があるという事を
議論する側は認識する必要があると思います。


5×3 で書いたら不正解にするというのは確かにやりすぎだと思います。
でも学校の先生を責めるだけでなく
「なんでこの式になったの?」と聞いてもらいたいです。
その場は良くとも後を引く問題にならないようにするために。