けいあんの御触書

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ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~

 まず最初に……1st LoveLive!の時と同じようにアニメの物語をベースにしたライブになっていたので、構成については予想しやすいものだっただけに、本人たちの技量が必要になってくる公演だったと思います。そして9人はその期待に応えてくれていました。
 自分が行ったのは最初の仙台公演と最後の埼玉公演でしたが、全公演においてアンコール以外は全て同じ構成になっていて、14公演での成長をダイレクトに感じられました。「あちこち行くのにセットリスト変えないのかよ」という人もいるかも知れませんが、まだCOVID-19の脅威が残っている中では遠出したくとも出来ない人が多いでしょうから、多くの人に見てもらうという観点ではセットリストを変えないという選択は頷けるものがあります。
 2ndの感想を書かなかったのは構成の拙さが気になりすぎたからでした。物語をベースにしたライブでは無かったのですが、アニメでの曲披露順とセットリストが前後することによって、衣装替えなどの都合でセットリストが作られているように感じられたからです。今回はベースがあったので奇を衒えなかった感じ。構成については次のライブで力が問われることとなるでしょう。


 ライブ感想ですが、セクションごとに分けて進めて行きます。Liella!の楽曲は数字のみで、マルガレーテ曲はMxx(xに数字)の形で表示してあります。


01 WE WILL!!
02 スター宣言
 最初のブロックはアニメ2期OP曲とそのc/w曲。ライブタイトルにも使われていますし、ライブのスタートとして間違いない選択。
 1年以上のキャリア差があるにも関わらず、見劣りしないパフォーマンスを見せた2期生。リリースイベントで有観客の経験があるとは言え、段違いの人数がいる会場でも物怖じしているようには感じさせない動きでした。

 2曲が終わって自己紹介入りのMC。普段は左端から順番に紹介していくのですが、埼玉公演のDay.1で若菜四季役 大熊和奏さんがわざとらしく「先輩、コーレス見本 見せてください」と観客とのコーレスを1期生の5人に先にやらせたのがとても良かった……あれは台本だったのか、アドリブだったのか。アドリブなら大熊和奏さん、恐るべし。そう、Liella!にとって声出しでの単独ライブは初。単独ライブだから出来る観客とのコーレスを、1期生に先に譲るのは心を打ちました。新入生加入という要素で生まれる先輩・後輩の関係性が随所で見られたライブだったのですが、その関係性によって生まれるマイナス面も後で吐露される事となるのですが、それはまたその時に。


03 Welcome to 僕らのセカイ
 2期生4人がいなくなってアニメ2期1話の挿入歌へ。1期生5人が桜小路きな子を勧誘する一面もある曲だったのですが、最後のポーズで桜小路きな子役 鈴原希実さんへ手を差し出す形にして、最後のポーズも6人でというのは加入した後を描けるライブならではの演出でしたね。

M01 Butterfly Wing
 ウィーン・マルガレーテ役 結那さんが登場してのButterfly Wing。埼玉の時はカメラの台数が多いからか、再現ももちろんですがそれ以外の部分でかなり冒険的な映像になっていました。舞台から観客向きのカメラで背後から映すシーンも印象的。歌うのが1人だからこそやれる事を徹底的に詰め込んでいた感じ。結那さんの不敵な表情も見所でした。

04 Go!! リスタート
 アニメではマルガレーテに敗れ、再出発として歌われたこの曲。円形センターステージでの披露で、アニメでの台詞「センターなし」の意識が強く感じられるフォーメーション。アニメでは描かれなかった2番以降で、「Butterfly Wing」でも使われていた舞台から観客向きのカメラも交えての全方向へのアピールを逃さず撮ろうという意図が感じられました。桜小路きな子役 鈴原希実さんは1期生5人に負けていなかったですし、1期生5人も対等に扱っているように見えました。あー、先輩・後輩の関係性って良いなぁ。


day.1-05 パレードはいつも
day.1-06 迷宮讃歌
day.1-07 Dreamer Coaster
day.2-05 プライム・アドベンチャー
day.2-06 エンドレスサーキット
day.2-07 駆けるメリーゴーランド

 映像が挟まれたあとは「リエラのうた」パート。2日間で3曲ずつ、NHKでの放送時とCDではソロだった楽曲を2人(プライム・アドベンチャーのみ3人)で掛け合うように歌うのが良変更。1期の「リエラのうた」は聞かせるしっとり系が多かったのに対し、2期の「リエラのうた」は多様な楽曲になっていておもちゃ箱みたいな楽しさがありました。
 米女メイ役 薮島朱音さんと若菜四季役 大熊和奏さんによる「パレードはいつも」では、アニメの2人の関係を表現する動きに息を呑みましたし、葉月恋役 青山なぎささんと鬼塚夏美役 絵森彩さんの「迷宮讃歌」は、2人の身長の高さとダンスの相性が抜群で、1期・2期の壁を感じさせませんでしたし、澁谷かのん役 伊達さゆりさんと桜小路きな子役 鈴原希実さんによる「Dreamer Coaster」は、イメージカラーもあってか会場をあたたかい雰囲気で包み込んでくれました。
 2日目。9人曲の「プライム・アドベンチャー」を米女メイ役 薮島朱音さん・若菜四季役 大熊和奏さん・鬼塚夏美役 絵森彩さんの3人で。トロッコでも集まっても3人が可愛くわちゃわちゃしている感じがとても良きでしたし、「エンドレスサーキット」は唐可可役 Liyuuさんと平安名すみれ役 ペイトン尚未さんによる掛け合いがまさにクゥすみ。続いての「駆けるメリーゴーランド」も、澁谷かのん役 伊達さゆりさんと嵐千砂都役 岬なこさんの関係性を表現した振りが良かった……相手がソロで歌っているときに見守るように見ているのが素晴らしい。


08 ビタミンSUMMER!
09 POP TALKING
10 ユートピアマジック
11 Chance Day, Chance Way!
12 揺らぐわ
13 色づいて透明
 アニメ映像での振り返りを経て、アニメ挿入歌とc/wで固めたブロック。11と12の間にMCがありましたが、曲調がだいぶ異なるので順番入れ替えも含めて良い選択。
 挿入歌2曲「ビタミンSUMMER!」「Chance Day, Chance Way!」、物語中では9人でのパフォーマンスとして出てきた最初の2曲。この2曲は鬼塚夏美役 絵森彩さんがセンターに近い所に居続けいましたが、その位置に居続けるに相応しい動きの良さを見せてくれました。
 MC前のc/w曲2つ「POP TALKING」「ユートピアマジック」はトロッコ曲。仙台初日で鬼塚夏美役 絵森彩さんが葉月恋役 青山なぎささんのほっぺにちゅーするなど、他の会場でも観客殺しのわちゃわちゃが見られたパート。埼玉でもいろいろありましたね……後に発売されるライブBlu-rayでも収録してくれませんかね、その場面!
 MC後のc/w曲2つは聞かせる歌詞を全身での表現も交えてのパフォーマンス。埼玉では火柱がどっかんどっかん吹き上がっていて、広い会場ならではの演出が見られました。でかい会場でやるメリットだよなぁ。


M02 エーデルシュタイン
14 Sing!Shine!Smile!
 アニメ映像を挟んでラブライブ!予選再現パート。先行がマルガレーテで後攻がLiella!。アニメで見たときの感想がこれ。

 パフォーマンスは凄いのだが心を動かせない前者と、7人それぞれが心を動かそうという歌唱を見せる後者という別作品であった事に例えたものです。別作品と言っても作詞者は同じで、このライブ演出者がスーパースター!!のアニメ監督でもあるわけで、両方のファンである自分はにやりとしてしまった展開でした。ライブの方でもそれは意識された演出に感じられたので、前者の終了後は静かに、後者の終了後は拍手をしと、1人で勝手にアニメの流れに沿っていました。
 この対象的な曲があったからこそ、双方が引き立つ形になっていたので間髪入れずにやってくれて良かったなと。

15 名前呼びあうように
16 私のSymphony
 Liella!の歌声を聴かせるパート。「私のSymphony」を2期生に歌わせるのはまた違った意味が生まれてきて良かったですし、1期生が歌っている場面で2期生が見つめている部分では、最終日のMCを聞いてから思い返すと色々な感情がこみ上げてきますよ。


17 未来の音が聴こえる
18 追いかける夢の先で
 アニメ映像を挟みあの衣装が見えた所で最終ブロック。この曲は広い会場で聴きたかったので、現状での最大会場の埼玉で聞けて良かったなと。もちろん最終的にはあの場所で聞きたいですよ。
 そして最後にED曲、アニメではいちごを食べさせていた部分を振りとして上手くアレンジされていたのを見て「良いなぁ」と。そして畑亜貴の歌詞は言葉を詰める所と音に合わせる所の緩急が上手いなと改めて実感。もっと書いてほしいのだけどなー。


埼玉day.2-En.01 Second Sparkle
En.01 (埼玉day.2-En.02) 水しぶきのサイン
仙台day.1-En.02 Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!
仙台day.1-En.02 Dreaming Energy
埼玉day.1-En.02 Shooting Voice!!
埼玉day.2-En.03 ユニゾン
En.03 (埼玉day.2-En.04) Day1
 2期生についての振り返り映像を経てアンコールへ。埼玉では声でのアンコールも出来たのは感慨深かったですな……Liella!にとっては初めてアンコールで「呼ばれた」わけですし。アンコールは求められているからこそ出来るわけですが、アンコールでは良い意味で力が抜けているように見えるのが個人的に注目点。フリーダムな仕草も多いので目が足りないですし、配信や販売映像では1人1人を映した視点を入れろと思ってしまうシーンです。
 「水しぶきのサイン」→ 各公演の独自曲 →「Day1」という流れでしたが、最終日だけはアンコール明け一発目に新曲「Second Sparkle」を入れてきました。発売間近だし来るかなー?とは思っていましたが、衣装もバッチリな状態でやってくるとは。upする直前に公式が映像をupしましたが、動きと止めのメリハリ・カッコよさが間近で見られましたよ。しかもライブで初見だったわけで……良いサプライズ、衝撃を与えてくれました。
【Music Video】Liella!「Second Sparkle」 - YouTube
 全会場共通の「水しぶきのサイン」「Day1」。後者が「これをやっておけば盛り上がる」という鉄板曲になりつつありますが、前者もそれに近い存在になるかも。c/w曲はアニメの文脈に縛られないから使い勝手が良いのですよね。
 上2曲の間の1曲、埼玉ではアンケートと言っていましたね……すべて5人体制での楽曲を9人で披露という形になっているので、新しいLiella!への移行を感じさせるものでした。どのパートを2期生に割り振ったのか?を考えながら見てしまっていたのですが、これから映像を見る方にもぜひやってもらいたいですね。

 ここでMC。9人の感想タイムだったのですが、ここで詳述してしまうのは無粋なのでしませんが、特に最終日は5人→9人になったからこそのドラマを感じられたものでしたし、9人で1時間近くのMCになったぐらい想いが詰まったものでした。

埼玉day.1-En.04 Time to go
En.04 (埼玉 En.05) TO BE CONTINUED
 MCが終わり、埼玉1日目は「リエラのうた 2」で唯一やっていなかった「Time to go」、この曲は9人で歌うからこその歌詞ですし、観覧車になぞらえて1周してまた昇っていこうという意味合いがあるので、MCあとにやるのは良い配置ですし、そこから「てっぺん越えても 終わらないよ冒険」という歌詞がある「TO BE CONTINUED」が綺麗に繋がっていました。

埼玉day.2-En.06 TO BE CONTINUED (ワンコーラス)
 「TO BE CONTINUED」が終わってライブ終了……のはずが、最終日だけは少し間があったと思ったら9人が飛び出してきて「TO BE CONTINUED」をワンコーラス。このワンコーラスだけでも9人が飛び出してきてくれたのが嬉しかったですよ。同じ日で2回目の披露だからこそ自由に動ける良さ……μ's first lovelive!でも見たやつだ。


 今回はアニメの文脈をもとにしたライブだったので構成は読みやすかったものの、まとまりを感じられる良いセットリストでした。次回は文脈がないライブになるかもしれませんが、そこが構成についての試金石になります。繰り返しになりますが、2ndみたいに衣装替えの都合を上手く隠すセットリストにしてほしいです。


 9人については下手に語ると最終日のMCに触れざるを得ないので今回は触れません。言及するとすれば、1期生5人も2期生4人も互いが互いを思い合って、Liella!を高めていこうというキモチが感じられたのが収穫でした。まだまだLiella!は羽ばたいていきますよ!